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城戸・笹部・千葉研究室

研究室概要

研究分野

プラスチックに代表される有機材料は一般的に絶縁体と考えられているが、その分子構造を精密に設計することにより、電気を流す半導体として用いることができる。このような「有機半導体」を用いれば、現在はシリコンで作られている種々の電子デバイスを、有機材料で実現することができる。実際にデバイスに用いられる有機半導体薄膜は、ラップフィルムのようなぺらぺらの膜であるため、「薄い」「軽い」「やわらかい」「安くできる」といった無機半導体にはない特徴を持つ。

その中でも特に、有機材料に電気を流すことで発光する「有機EL (ElectroLuminescence)デバイス」は、「きれい」「薄い」「面状発光」という極めて優れた特徴を持つことから、大学・企業を含めて活発な研究が行われている。具体的なターゲットとして、液晶やプラズマに替わる次世代の薄型テレビ、さらには蛍光灯に替わる照明光源としての実用化研究が、多数の企業で展開されている。

当研究室では、有機EL研究の黎明期から現在に至るまで、材料化学をベースに常に世界トップレベルの性能を追求する、新しい技術の提案を行ってきている。また、有機ELの発展を牽引する日本の中心的研究室として、様々な教育・普及活動を行っている。

研究分野

研究内容

有機エレクトロニクスの魅力は、有機材料の分子構造や電子状態といった化学的な視点と、薄膜物性・デバイス物性といった物理的な視点の融合により発展する、学際的分野であるという点にある。  そのため当研究室では、新規化合物の設計・合成を行っている学生から、有機薄膜の構造や作製プロセスを追求している学生、デバイス特性を電子工学的視点から議論している学生までがいっしょに研究を行っており、研究室全体として幅広い分野をカバーしている。

 さらに2006年からの新体制では、研究対象も有機ELのみならず、有機トランジスタや有機光電変換デバイスなど光・電子機能を絡めた様々な有機デバイスへと展開していく予定である。

 研究室にはこれらの幅広い研究テーマを行うために、有機化学合成ための装置から、薄膜物性評価、デバイス作製・評価のための装置まで、極めて多くの設備を有しており、有機エレクトロニクス分野におけるほとんどあらゆる研究が可能な体制が整っている。

 このように当研究室は、一つの研究室でありながら「化学と物理」「材料合成からデバイスまで」「基礎から応用・実用まで」と、幅広いセンスを習得するチャンスがあることが最大の特徴である。

研究内容

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