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城戸・笹部・千葉研究室

有機EL最新情報

2013年09月22日
東京駅八重洲口、山形県産有機の明かりともる 飲食店街に出店の「山形酒菜一」が導入 

山形新聞より

JR東京駅八重洲口の新しい顔として20日オープンした商業施設「グランルーフ」に、製造の全工程を県内企業で手掛けた有機EL照明がともった。地下1階の飲食店街に出店した「山形酒菜一」(山形市、酒井貞昭社長)がメーンの照明として導入した。県産の「有機の明かり」が都内の商業施設に設置されるのは、県産業技術振興機構が把握している中では初めてという。

 店舗は広さ約86平方メートル、座席数は最大36。庄内浜の魚介類やそばなど県産食材による和食と地酒を提供する。東京初出店で「山形にこだわり、山形を発信する」がコンセプト。店内には蔵王の樹氷などの写真パネルを掲げ、BGMは山形交響楽団。スタッフ30人の半数以上が県出身者だ。

 有機EL照明もこだわりの一つ。「食材や日本酒と同様、山形独自の技術、産業を紹介しようと取り入れた」と酒井社長。次世代照明として注目され、量産化の途に就いた一方、生産コストや市場形成に課題がある“県産の明かり”の応援へ、同機構の補助を受け、設置した。

 デザインは同機構がオリジナルのシャンデリアをアレンジし、「花笠のイメージ」との要望に応えた。ルミオテック(米沢市)の照明パネル12枚を使い、電子回路と組み立てをタカハタ電子(同)が、多数のひし形を組み合わせたような直径85センチの枠の製作を米沢小高工業(同)が担った。

 パネルは、自然光に近い高演色性が特長の白色6枚とぬくもりを醸す電球色6枚で構成し、料理を引き立てつつ、優しく照らすよう配意している。同機構は「全国の注目施設で、多くの人に有機EL照明による雰囲気、効果を体験してもらえる」と期待する。

 グランルーフは、八重洲口を挟むビル2棟を長さ230メートルの歩行者デッキ(通路)で結び、その上を覆う白い大屋根が特徴的な商業施設。憩いの場としても利用できる。地下1階から地上3階に飲食店など15店舗が入っている。

 かつて百貨店があったビルを解体、JR東日本などが再開発した。丸の内側は赤れんが駅舎を復元し歴史を感じさせるが、八重洲口は先進的なデザインで東京の新しい顔を目指す。

 この日オープン式典が開かれ、東京駅を舞台にしたクリスマス映画「すべては君に逢えたから」出演の女優木村文乃さんが参列。法被姿の地元町内会の人たちとともに、歩行者デッキを“渡り初め”した。

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