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城戸・笹部・千葉研究室

城戸の独り言

2001年04月16日
【転載】 小野さんのカリフォルニア紀行(番外編)

番外編 「インターネットにゃかなわない?」

 

 このところ少し固い話題が続いたので、今回はちょっと息抜きで内容と文体を変えて送ることにします。(なんて、いつも思いっきり抜いていますか?)

 


 カリフォルニア紀行は、自分のアンテナを高くしておくために、いわばマスターベーションとして書き始めたんですが、書きつづけるのって結構大変なんです(注1)。普段の生活で気に留まったことや興味を持ったことがあると「これを書こう!」と決めるわけなんですが、いざ書こうとすると、間違ったことやいい加減なことを書いちゃいけないという意識が働きます。それで、ニュースや新聞を見たり本を買って調べたりするんですけど、これが結構大変なんですよ。(まあ、これが目的で書いているんですけどね。)

 


 そうやっていて気がついたんですが、やっぱり今は情報化時代なんだなって思います。例えば、ある時地元のニュースを見ていたら、アップル社のスティーブ・ジョブス(アップル創設者の一人、シリコンバレー成功物語の典型例の一人として有名)が出てきて新製品のプレ・デモンストレーションをしていました(注2)。「あ、これ面白そう」と思ったのですが、なにせ私の英語力ですからね、ニュースを1回聞いただけではアナウンサーの言う事は速くてさっぱり分からないわけです。ニュースは約30分単位でまとまっていて繰り返されるので、2時間程度見ていると2、3回同じニュースが流れます。それを見て、ようやっと内容を理解するわけです。それでも自信がないので、あとでもっと調べようと思って書きとめておいたら、翌日には日経のメールマガジンでこのニュースが配信されてきました。HPを見てみると、昨日のニュースの内容に加えて、開発担当者のインタビューまでもが写真付きで出ていました。もちろん日本語で。

 


 もっとすごい例もあります。ブッシュ大統領就任後はじめてFRPのグリーンスパン議長の演説が予定されていたんです。為替レートにも大きな影響を与える人ですから注目していたんですが、演説が予定されていた朝に何気なくインターネットをつないだら、日本の新聞のサイトにもう出ているんです。東海岸と西海岸では3時間の時差がありますから、東海岸に駐在している記者がいち早く記事にしていたのでしょう。「ここ(西海岸)のニュースでもまだやっていない(放送時間というのがありますから)し、ましてや日本はまだ深夜だから新聞は出ていないのに、その朝刊のニュースがもはやインターネットで見れるなんて!」と驚いてしまったわけです(注3)。

 


 こういうことをいくつか経験すると、情報化時代では、海外にいるからといって必ずしもそこの最新情報を伝える事が出来るわけではないということを感じます。そこで、そういうのはやめて、同じ内容でも、ここではどういった取り上げ方をされているのか、自分の見方との違いとか、できるだけ自分の目や耳で感じたものを取り上げるようにしています。

 


 でもね、そうは言っても続かないんですよ。最初は、見るのも聞くのも初めての連続なんですが、だんだん慣れてきちゃうんですよね。そうしていたら、ある時、朝日新聞山形版に「富士山ドットコム」の記事が出ているのを見たんです。富士山ドットコムというのは、こちらに滞在する日本人をターゲットにしたインターネット通販の会社です。こちらでは、日頃から目にしていて当たり前すぎるのに、「これで記事になるんだ!」という、ちょっとした衝撃を受けました。

 


 確かに、日本を離れると想像以上に日本のものが欲しくなるみたいです。アメリカのマーケットに行けば、枕のような大きさのチョコレートの詰め合わせ袋が安く買えるのに、子供は高くて小さな(日本の箱がホントに小さく感じます)お菓子を好んで食べます。味が違うというのです。「味なんて変わらないだろう!安いのにしろ!安いのに!」といっても聞きません(注4)。妻は妻で、「竹野内くーん!(どこぞの美形な俳優の名前だそうです)」とか言って、日本の友人に送ってもらったビデオばかり見ています(注5)。

 


 そんな状況ですから、この手の商売は結構成り立っている様です。朝日に寄稿した人もインターネットで知って記事にしたのでしょう。でもね、こっちにいないと分からないこともあるんですよ。この手の商売の隠れたベストセラーって何だか知っています?コン○○ムなんですよ。こっちの日常品では、どこぞの国製の粗悪品にしょっちゅう出くわしますからね。やっぱり安心第一の○○ドー○は日本製じゃないとね(注6)。大きさの問題もありますからね。外国製は使ったことが無いので分かりませんが、日本に来た外国人が小さくて困るという話を聞いた事があります(注7)。

 


 ロサンゼルス近郊には、トヨタアメリカやホンダアメリカの本社があって、日本人は夫婦で来ている人が多い印象だったのですが、ここベイエリアでは若い独身者や単身者も多いみたいです。すると、あっちのジャンルのビデオも必需品ではないかなあなどと思ってしまいます(その辺の情報はないのですが)。そういえば、街中で「ADULT VIDEO」の看板を見つけてビックリしてしまいました。てっきり和製英語だとばかり思っていましたから。いやあ、日米共通語だったんですなあ(いつも、妻と子供が一緒なので中に入って確認はしていません。どなたかチャンスがあったら確認してみてください)(注8)。


 

 そうそう、「ベンチャービジネス」という言葉も一般に使われていますよ。誰ですか?和製英語だなんて言う人は。「ベンチャー」はもはや世界共通語だと認識しています(注9)。

 

(つづく)

 


(後半に、学内ネットに載せるには不適切な内容が含まれていたことをお詫びします。番外編だから許して。)(注10)

 


城戸の脚注:

 

1)そうなんですよね。くだらない文でも結構定期的に書こうとすると大変なんですよね。「城戸の独り言」も月に一度はアップしようと始めましたが、そりゃ無理ですわ。

 

2)ちなみに城戸研究室のオフィシャルコンピューターはマッキントッシュです。ウィンドウズを使うと真剣に城戸からバカにされます。バ~カ。

 

3)ニューヨークで買う日本の新聞は未来から届きます。翌日の新聞が読めるんです、時差の関係で。もっとも、これはにはインターネットは全く関係ありませんが。

 

4)小野さんが甘やかし過ぎなんだよ!子供と女と学生は甘やかすとつけ上がるぞ!

 

5)誰や、竹野内君て。むかしうちの学生に竹内君はいたけどなあ。最近、美人の看護婦さんダマして結婚したぞ。

 

6)薄さが全然違うって僕の友達が言ってました。外人はかなり無茶するんでしょうか。

 

7)本文とは関係ないけど、ハワイのABCストアーなんかで日本人のチャラチャラしたマヌケズラ男が、ゴム製品を買っているのを見ると何だかむしょうにムカつくんですよね。コノヤローってね。

 

8)うちの卒業生の川村君(実名)が、この手のビデオが大好きで、リトル東京に行ったとき買ってました。今は現役学生の白滝君(仮名)が所有しているらしいです。

 

9)日本の「ベンチャー」には、魂が入っていません。

 

10)脚注の方がもっと不適切だったりして。

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