• 日本語
  • 英語

城戸・笹部研究室

城戸の独り言

2004年12月23日
いい新聞と悪い新聞の見分け方

 最近、山形では来年1月の知事選に向けて様々な報道がなされており、新聞でも山形版では「県政の課題」や「高橋県政の12年」といった内容で連載記事が掲載されています。そこで、わかったことがあります。すなわち、いい新聞と悪い新聞。


といいますのも、昨年から始まった有機エレクトロニクスバレー構想にも触れており、各紙独自の意見を述べられてるからです。そこで、独断と偏見で記事内容にコメントさせていただきます。実名を出すと支障がありますので、新聞社名は仮名を使わせていただきます。

 

まず、エブリデイ新聞から。
ここは、12月16日に「トップに聞く」という記事で、私のインタビュー記事を掲載されてます。
見出しは、「環境に優しい照明 世界に」。ソフトで好意的なのがわかります。
内容を箇条書きにしますと。

 

Q . 開所して一年経ったが、成果は?   
A . 大型装置も立ち上がり30cm角のパネルを光らせるにいたっている。2007年には量産を始めたい。

 

Q . 会社や工場を米沢に建てますか? 
A . 新パネル量産会社は100%民間の会社、米沢に工場を建てるメリットがないと米沢には来ない。県が独自の魅力的なインセンティブを提示すべき。

 

Q . 県が43億出したが、見返りは?
A . 新会社からパネルを安く地元企業に供給する。地元企業はパネルを使った新製品を開発する。製造装置も開発しているので、地元の製造装置メーカーが潤う。工場が建てば、下請け企業も潤う。

 

Q . 県内の中小企業をどうみる?
A . 中小企業は危機に瀕している。しかし、技術力の高い企業が多く研究所は力を生かせる場所。大企業とも共同して新技術を開発できる。


記者の山根真紀さん(実名)は、最初は県が43億出してどうやって元を取るのか懐疑的だったようですが、私がバレー構想を詳細に説明すると、なるほどっ、て感じで理解されたようです。記事も私の発言どおりに執筆され、非常に好意的です。情報が信頼できる「いい新聞」ですね。
新しい動きがあったらすぐに情報流しますからね、山根さん。

 

次に、ジャイアンツ新聞から。
ここは、エブリデイに遅れること5日。12月21日に「検証 高橋県政の12年」という記事で有機ELについて述べています。しかもこれが連載第一回目。
見出しは、「成果還元に疑問の声」と、デカデカと、かなり挑戦的。挑発的。中身は以下のとおり。

 

・三期12年の高橋県政を検証し、知事選の争点を浮き彫りにする。
・県は、昨年43億の巨費をバレー構想に投じた。
・県の法人事業税は91年の329億から04年の210億まで落ちこんだ。
・県は、有機ELの研究が順調に進めば税収を10億、雇用吸収力を2000人とそろばんをはじく。
・研究所では初年度は整備に費やし、実質研究はこれから。
・有機ELの技術は日進月歩。家電メーカーはすでにデジタルカメラや携帯電話のディスプレーとして大量製品化。
・12月県議会では、「照明と画面(ディスプレイ?)は競合しないが、先を越されないか不安になる。そろそろ商品はでないのか?」と質問が出た。
・共同研究に参加している会社約20社のうち、三分の二が県外。
・「大企業を利するのに税金を使ったのか」という批判が、県庁内部からも聞こえる。
・研究所を設立した県産業技術振興機構の冨樫氏いわく、「研究で得られた特許を企業と研究所が共同で持つなどすれば、技術流出を防ぎ、地域への還元も可能」
・「地元にも成果に賭ける意気込みが欲しい」とも。
・米沢市内の製造業者(52)いわく、「技術力に乏しい地元企業には、成果が根づかないのでは」
・民間信用調査期間は、「研究成果が商売に結びつくかどうかは判断が難しい。最先端技術の開発だけに、あらかじめ成功が見通せることなどあり得ないのだが・・・」と冷ややかだ。
・県が背負ったリスク負担に、相応の見返りがあるのか。その答えは、新知事の任期中に明らかになる。


記者は、どなたか知りませんが、内容を見る限り相当なバカ者であることは間違いありません。
まず、「成果還元に疑問の声」なんて、でっかい見出しはなに? どっかのオヤジが、中身も知らずにホントにできんのっ、てポロッと言った根拠もないことを大きく取りあげるなんて、非常識にも程がある。
 それに、研究開発はこれから、って当たり前じゃない。4月に装置が導入されて、研究員が揃って、装置が立ち上がり、パネルの試作を始める。こんなこと、やる前からわかってることで、早くもなく遅くもなく。ナニいってんの。
 それからどこの議員ですかね。先を越されないか不安になるとか、商品は出ないのか、とか。もっと、質問する前に勉強しなさい、この構想のなんたるかを。ひょっとして、県がパネル工場建てて、地元企業にばらまくって考えてるんですか。記者もこんな発言を平気で記事にするなんて、研究所のミッションをぜんぜんわかってない証拠ですよね。
 それから、「大企業を利するのに税金を~」発言ですが、ほんとに県庁の人間がこんな発言したの? もし、したとしたら、このアホは即左遷ですね。明日から雪深い米沢行きですよ。


東大阪でも東京の大田区でも中小企業は大企業と一緒に仕事をしてるんです。地域そのものが企業のお見合いの場であり、共同研究の場であるわけです。研究所以外に山形のどこにそんな場所ありますか?大企業が山形に来てくれて、地元の中小企業と一緒に研究開発してくれるなんて願ったりかなったりじゃないですか。記者はそう思わないのかね。

 

それに、なんだこの米沢市内の業者52才は。「技術力に乏しい地元中小企業~」って、ねえ。言っとくけど、市内に限らず、国内の中小企業で技術力ないところはいずれ無くなるの。確実にね。成果が根づくとか、何とかうだうだ言ってる場合じゃなくて、今すぐなにか新しいことを始めなければならないの。 
そういう危機感っちゅうのがないんかねえ。
市内タカハタ電子の安房社長もテレビ番組の取材でおっしゃってますよ、「何もやらないのもリスクなんだよ。だったら、何かやろうじゃないか。」ってね。デキル社長は違うよ。

 

民間信用調査期間とやらも、何を根拠に「研究成果が商売に結びつくかどうかは判断が難しい。」なんて言ってんのかねえ。中身も知らずにいい加減なこと言う信用調査期間なんてぜんぜん信用できないね。バレー構想の全貌が知りたければいつでも教えたげるから聞きにおいで。ちっぽけな話じゃないんだから。講演会もやってるから聞きに来ればいいんですよ。私は他府県から呼ばれて講演に行きますけど、どこでも「山形はいいですねえ~、有機ELがあって。」て言われますよ。なにもないxx県やxx県を見てよ。有機ELがある山形がどれだけ恵まれてるか、希望があるか、未来が明るいか、よくわかりますよ。

 

とにかく、この悪意に満ちた記事は現高橋知事の足を引っ張るために、私に取材もせずに根も葉もない噂話をもとに構成されてます。たぶん、この記者は首都圏から山形に飛ばされて、とにかく目立つ記事を書きたい一心で注目の有機ELをやり玉に上げたんですね。

 

だから、ジャイアンツ新聞というのは他の記事も同様に根も葉もない奥様方の井戸端会議的なうわさ話を元に構成されていると考えられます。だから、「悪い新聞」。
子は親の鏡と言いますが、記者は社長の鏡ですか。

ページトップへ