山形大学 有機エレクトロニクスイノベーションセンター開所式

9/13 朝11:00 から INOEL で始まった開所式を写真レポート。詳しくは城戸先生のブログで。

【INOELの概観】4200 m2、2階建、建物15億円

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【内覧会に参加する400名近くの人】

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【INOEL玄関】山形から世界への文字が!!

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【センターを見学する県知事、市長ら】

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【解説する硯里准教授】

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【ブログ用?の写真を撮る城戸卓越研究教授】

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【クリーンルーム解説する小林研究員】

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【INOELのクラス10000のクリーンルーム】

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【展示物を見る参加者】

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【有機ELパネルの新しいアプリケーション①】

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【有機ELパネルの新しいアプリケーション②】

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【レジャーランドに来たかのようにはしゃぐ研究室の学生 I と W】IMG_0053

【記念講演会の様子】

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【九州大安達先生からのお祝いのメッセージ】

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シンポジウム最終日

路地裏から見たホテル

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ホテル近くの南湖

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今日は朝8:30からそれぞれ20件の口頭発表。最終日の最終セッションは、Changchun Institute Applied Chemistry, Chinese Academy of Sciences (CAS)と北京大の白色有機ELの発表を含めて4件。スタートは CAS の Prof. Dongge Ma。城戸研のスタイルに良く似ていて、材料の合成からデバイスまでやり、大量の論文を出しているのでこの先生の名前は論文でよく見る。NPG 発刊の Light: Science & Application の Editor。20分の講演で30分近く話す強者でした。頼むから時間守ってね。このセッション、皆さん時間守らずに長々自由に話して座長の千葉大U先生泣かせ。ちょっと何とかならないか。

ようやく自分の順番が。これまでの電子輸送材料のまとめの発表プラス最新の低電圧化成果 (Adv Funct Mater, 2013, in press. DOI:10.1002/adfm.201301069) のハイライトを紹介。この超低電圧化技術は、平澤准教授の強力なサポートと、昨年度年修士修了のNさんが数百のデバイスを作製した努力の結晶。平澤先生との連日の深夜までおよぶディスカッションと、休日返上でデバイスを作製してくれたハードワーカーのNさんの貢献に感謝してもしきれません。昇華済み材料を大量に提供してくれたW君とY君のバックアップも強力で、乾電池二本で5000 cd/m2 は聴衆をビビらせるのに十分でした。最終目標は乾電池1本での発光。引き継いだY君、頼むね。写真は福島助教によるもの。
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最後に3人の記念写真を。国際学会に来て昔の仲間に会えて、日中共に新しいつながりが出来た3日間。蘇さん、次は華南理工大の研究室に行きます。山大のROELにも来てくださいね。福島助教、再来週の応物@京都,同志社大では後輩学生共々よろしくね。K先生に了解を得てから親睦会をしましょう。
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4日は移動日。朝AM6:00、東北大のY先生とタクシーに乗り込み、空港へ。空港周辺はあいにくの猛烈な霧。長春 Longjia Airport を9:30 に飛び立つつもりが、表示が赤字で「遅延11:00発」に。おいおい、1時間半も遅れちゃ、仁川発の飛行機にのれず帰れないよ、と思っていたら、搭乗口から平然と飛行機に入っていく人の山。表示ミスなのですか?危うく乗り過ごすところじゃないか。こういうの本気にします。困りますんで。読者の皆さんはきちんとと搭乗ゲートに行って確認しましょう。トラブル続きだったけど、時間通りに出発して仁川経由で成田、東京から米沢に無事帰宅。
PS: 兵庫県立大のT先生、山口東京理科大のI先生、長春、仁川ではアドバイスありがとうございました!完全に迷って乗り過ごすところでした。

シンポジウム2日目

2日目。今日は朝9:00から Opening Remark。日本代表で挨拶される京大の佐藤直樹先生。

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オーラルの発表は2会場パラレル。各発表20分。今日はともに17件。全体的に基礎よりの研究が多く、解析手法から出口としては太陽電池、有機EL、トランジスタ。太陽電池が多い印象。写真は固体NMRによる有機薄膜太陽電池解析の講演をされている福島助教。
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夕方には蘇博士の発表も。城戸研で行っていた研究を更に発展させていて、超高効率&低電圧の有機ELを実現。データ量が圧倒的。貫禄十分。後ろでプレゼンの写真をデジカメで撮っている人が3-4名。講演を録音している強者も、、、確かに禁止事項の注意書きはないけどね。
18:30からはバンケット、香りが良くアルコール度数がかなり高い白酒 (パイチュウ) で乾杯(カンペイ)。写真は白酒と中国ワイン。会場から     もの凄い勢いでなくなるアルコール。うちの博士課程の中国人留学生 Wang 君もアルコールファイターで、いつもカンペイばかり言って日本人学生に絡んでいるけど、これが中国式ね。アルコールの弱い方、カンペイと言わずに Cheers と言いましょう。Wikiの乾杯のページにもカンペイで一気飲みさせない配慮が、、、。
バンケットの会場
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白酒と中国ワイン
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健さん左。福島助教右。
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バンケットで振る舞われる大量の中華料理。癖もほとんどなくかなり美味しい。東北だからか、唐辛子の効いた辛いものは少ない。
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明日の夕方は自分の発表…聴衆が残っていることを祈る。4日の深夜に米沢に戻ります。

11th China-Japan Joint Symposium on Conduction and Photoconduction in Organic Solids and Related Phenomena

笹部です。1日から中国吉林省長春のシンポジウム 11th China-Japan Joint Symposium on Conduction and Photoconduction in Organic Solids and Related Phenomena に来ています。山大からは1人です。

長春と言えば、現在有機薄膜太陽電池の共同研究を行っている、UCLA Yang Yang研の Dr Ziruo Hong (洪自若博士) が博士号を取得されたのが中国科学院長春光機研究所。これは縁がありそうです。

このシンポジウム、京大のK先生から頂いた説明では、「有機固体の伝導・光伝導とその関連現象(Conduction and Photoconduction in Organic Solids and Related Phenomena)を主題とするこのシンポジウムは、有機固体の電子物性を中心とした研究分野の日中交流を促進するため、井口洋夫博士(当時、分子科学研究所教授)と故銭人元博士(当時、中国科学院化学研究所長)とのそれまでの協議から、1983年に北京で第1回が開かれたもので、両国の組織委員会の合意により以来3年ごとに二国交互開催となり、日本での偶数回(1986, 1992, 1998, 2004年)は総て愛知県岡崎市(分子科学研究所)で、一方、1989, 1995, 2001, 2007年の奇数回は合肥、杭州、広州、北京で開催されております。」と30年の歴史がある由緒正しいシンポジウム。

今回は Changchun Latour Morgan Hotel で9月1日から3日までの間に74件のオーラル発表と52件のポスター発表があります。日本からは40名ほど。

初日夕刻からはレセプション。元城戸研PDで大出世してる華南理工大学 (South China University of Technology, SCUT) 教授、蘇仕健博士、城戸研のマスターを出て京大化研でドクターを取得、今年度から助教になられた福島助教らと歓談。健さん、合成部屋を新しくつくる、真空一貫の蒸着機を2台購入されたとかで、相変わらずのご活躍。さすがです。城戸研PD時代のように共同研究を進めよう、とのこと。心強いです。

移動ルートは、米沢7:37発つばさに乗り込み、成田まで。今回搭乗した成田ー長春直行便(CZ624, 13:25)は週に1便で2時間50分のフライト。ホテルまではタクシーで1時間。90RMB (1500円くらい)。途中、どこもかしこもマンションの建設ラッシュ。ちょっと粗いけど勢いがあります。

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日本と長春の時差はマイナス1時間。長春は中国の東北地区に位置していて、気温は現在、上23度、下10度程度。昼は快適、夜はジャケットが必要。

オープンキャンパス2013

8/2(金)にオープンキャンパス2013をしました。

高校生、保護者の方、機能高分子3年生、システム創成1年生を合わせて150名以上の方がブース、研究室に来られました。

当日の様子ー有機薄膜太陽電池編ー

2010年から UCLAの Yang Yang 先生、Ziruo Hong 先生、博士3年の Guo Chenさんと始めた低分子系有機薄膜太陽電池。3年経った現在効率は蒸着型で6%以上、塗布でも4%以上を実現しています。低分子蒸着系では世界最高水準。Guo Chen さんのおかげで論文発表も多く出来ています。写真左は新規近赤外吸収ドナー材料開発をしている M1 の佐々木君。特許を出して、学会発表もしています。新規材料では現在3.8%、まずは蒸着を超える効率の実現を目指しています。城戸研の有機ELは有名ですが、最近は有機太陽電池の方も学生には人気。嬉しい限りです。

材料の分子模型とフレキシブル有機薄膜太陽電池パネル。大型パネルは伊藤電子工業さまとイノベーションセンターの佐野健志准教授の力作。スクアリリウム色素は合成条件を最適化すれば、高純度で10g程度はすぐ合成できるのでデバイスの大型化の際には重宝する材料です。

昨年のサイエンスキャンプ卒業生の菅原君(高2)が岩手からわざわざ来てくれました。是非、山大を受験して城戸・笹部研に来て下さい!

左はサイエンスキャンプOBのユウイチロウ。

【参考文献】

1. G. Chen, H. Sasabe, Z. Wang, X. Wang, Z. Hong, Y. Yang, J. Kido, Adv. Mater. 2012, 24, 2768–2773.

2. G. Chen, D. Yokoyama, H. Sasabe, Z. Hong, Y. Yang, J. Kido, Appl. Phys. Lett. 2012, 101, 083904.

3. G. Chen, H. Sasabe, Z. Wang, X. Wang, Z. Hong, J. Kido, Y. Yang, Phys. Chem. Chem. Phys. 2012, 14, 14661-14666.

4. G. Chen, H. Sasabe, W. Lu, X.-F. Wang, J. Kido, Z. Hong, Y. Yang, J. Mater. Chem. C 2013, in press.

【研究資金】

1. 地域卓越研究者戦略的結集プロジェクト, J-RISE, JST

2. A-step FS ステージ, 「新規近赤外吸収スクアリニウム誘導体の開発」, 2011, JST, AS232Z00929D.

3. A-step FS ステージ,「高性能有機薄膜太陽電池用新規非対称スクアリリウム誘導体の開発」, 2013, JST, AS251Z00216M.